医師としての人格を涵養し、将来の専門性にかかわらず医学、医療の社会的ニーズを認識しつつ、日常診療で頻繁に遭遇する病気や病態に適切に対応できるよう、プライマリケアの基本的な診断能力(態度、技能、知識)を身につける。
当院の救命救急外来は、救急車を年間約7,000台(うちヘリ搬送約40件)受け入れ、救急患者は一次救急から三次救急まで年間約15,000人以上を受け入れています。基本的にすべての患者の初療は、初期研修医が関わることになります。日々の初期研修の中で、あるいは夜間・休日の副直の中で、Common diseaseから、最重症の救急患者まで幅広く、豊富な症例を経験することができます。それにより、プライマリケアに必要なコミュニケーション・スキル、臨床推論の構築能力、迅速な対応能力を身につけることができます。
当院は、救命救急センター、急性期脳卒中センター、腎センター、通院治療センター、消化器センター、心臓センター、リウマチ膠原病センター、緩和ケアセンター、総合周産期母子医療センターを擁し、高度専門医療に対応できる病院です。200名を超える経験豊富で高い専門性を持つ常勤医から充実した指導を受けることができ、ともに研修に参加することができます。殆どすべての疾患を診断から治療まで網羅しており、まさに時代の最先端の医療を体感することができます。
当院での初期研修では、on the job trainingと、off the job trainingを適切に組み合わせた育成プロセスを構築することを重要視しております。豊富な症例を見て、その場で学び、Feed backを行うことだけでなく、通常の業務から離れたところで、一般化された技能や知識についての教育を受けることが必要と考えています。Off the jobのところでは、現在年間150回程度のカンファレンスおよびレクチャーを、すべての診療科の指導医の協力を得て実施しております。
毎年、年度末にカンファレンスの全体の振り返りを行い、翌年度のtrainingの方向性を決定します。ここ数年間で、カンファレンスの数は増え、より充実した内容になりました。
2年間の初期臨床研修の間に、上級医の指導の下、最低1回は各自学会発表を行います。その発表をもとに、2年次の1月に全診療科の指導医が見守る中、臨床研修報告会(抄録集は下記PDF)を行っています。
後期研修医(専攻医)をはじめとして、当院出身の医師が数多く在籍しており、各診療科の垣根が低く、他科へのコンサルテーションが気軽にできます。効率的かつストレス少なく研修に取り組むことができます。
また、医局と離れた場所にある研修医ルームは、自分のペースで学習したり、リラックスしたりできる空間です。日中あわただしく業務に追われ、疲れ切ったときに、仲間と苦労を共有できる場所があることは励みにもなります。多忙な業務の中での、研修医ルームでのひと時の安息は、非常に大事だと考えています。
当院には2年間の初期研修修了後に、毎年半数程度がそのまま後期研修医として在籍しています。各診療科をローテートする際には、研修医の気持ちを良く理解している彼らが中心となって研修医をサポートします。また、指導医だけでなく、多職種にわたるメディカルスタッフの方も、医療人としての研修医に対する指導、サポートを行います。年に2回、多職種による360度評価を行い、フィードバックを行っております。
勤怠管理や、体調管理、研修中での悩み事、トラブルなどについても、教育研修推進室がすぐに対応できるような体制を整えています。
京都第一赤十字病院の教育研修体制に興味を持っていただき有難うございます。
「教育研修推進室」とはどんな部門でしょう?
当院の教育研修は、学生実習(医学生クリニカルクラークシップ、その他医療系学生含む)、初期研修(医師・歯科医師)、専門研修(内科・麻酔科・救急科)、新規採用職員の教育研修など多岐にわたり、それぞれの委員会が重積を担っています。一般的な臨床研修病院では聞き慣れない名称かも知れませんが、「教育研修推進室」はこれらのタスクを統括する部門であり、副院長2名、関係診療科部長3名・副部長1名、医師2名、人事課事務職員4名とで構成されています。
教育研修推進室長
副院長
沢田尚久
当院は、卒後臨床研修評価機構(JCEP)の認定施設です。
JCEPは、臨床研修病院のプログラムや研修状況を評価し、医療の質の向上に貢献できる医師の養成に寄与することを目的としており、当院はその機構から認定を受けた臨床研修指定病院です。
初期研修医の臨床研修を充実したものとするため、種類豊富なレクチャーの実施、研修進捗状況の把握とそのフィードバック、研修環境の整備、その他研修に関するすべてのことにおいてサポートしています。研修中における体調管理や研修中の悩み、トラブルなどにも迅速に対応できる体制をとっております。
新専門医制度における内科・麻酔科・救急科専門研修プログラムの基幹施設として、各プログラム所属の専攻医が円滑に研修を修了し、専門医資格を取得できるよう、研修進捗状況の把握と、プログラムの管理・運営、連携施設との連絡調整などを行い、専門研修全般のサポートをしています。
積極的に多職種の実習生・病院見学を受入れています。
複数の大学から「診療参加型臨床実習」を受入れており、各診療科との調整や開始時のオリエンテーションなど、実習がスムーズに実施できるようサポートしています。
看護師、薬剤師をはじめとした医療に従事する様々な職種の臨床実習を受け入れており、受入部署との調整や開始時のオリエンテーションなど、実習がスムーズに実施できるようサポートしています。
新入職員が社会人としての基礎を築き、当院での業務にスムーズに適応するために非常に重要な研修であると捉え、赤十字の活動、BLS、コンプライアンス、メンタルヘルス、防災訓練、接遇、チームビルディング研修等、講義形式のみならず、多職種でのグループワークや実践訓練も取り入れた研修を計画・実施しています。
当院の教育研修体制がどれほど充実しているかは、一度見学して貰えればわかると思います。百聞は一見に如かず。訪問をお待ちしております。
1年次は必修分野を中心にローテートし、行動目標達成のため幅広く知識・技能および医療人としての態度を学びます。
2年次はコース別に専門性を加味しているが、できるだけ選択期間を設けており、専門医を養成するプログラムでなく、個々のニーズに応じ幅広い研修ができることを目指しています。
リウマチ内科、糖尿病・内分泌内科(以上2科は同時ローテート)、総合内科、血液内科、消化器内科、循環器内科、脳神経・脳卒中科、呼吸器内科、腎臓内科・腎不全科、消化器外科、乳腺外科、小児外科、呼吸器外科、形成外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、小児科、新生児科(NICU)、産婦人科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、眼科、皮膚科、泌尿器科、心療内科、放射線科(放射線診断科、放射線治療科)、麻酔科、救急科、ICU、健診部、リハビリテーション科、病理診断科、緩和ケア内科
ローテート診療科の順番は、個人によって異なります。
皆さんはじめまして。 総合診療内科コースプログラム責任者の尾本篤志です。総合内科医として勤務しながら、研修サポートを通して初期研修医と頻繁に接することで、いつも刺激をいただいています。現在、私は当院で実施されている研修医向けのレクチャーやトレーニング、カリキュラムなどを取りまとめています。おかげさまで、毎年沢山の医学生が当院での初期研修を希望してくださり、10数名の新しい仲間と知り合えることは、僕の医師人生の中でも大変貴重なものです。初期研修の2年間は、医師としてのスタートであるとともに、医療人、社会人としての始まりでもあります。これから立派な医師、そして立派な社会人となるために必要なCompetencyを当院での2年間の研修できちんと学べるように、病院全体でバックアップできる仕組みづくりをしています。
そのなかで総合診療内科コースの特徴として、最初の14か月のうち8か月をかけて内科系診療科をローテートすることで、網羅的な内科研修ができることです。当院には、すべての内科疾患においてスペシャリスト、指導医が存在し、かつ皆さん教育マインドが高いので、充実した内科研修ができると確信しています。また、残りの10か月のうち、6か月は自由に選択することができ、より深く研修したい診療科を選ぶことができます。当院は内科専門医研修の基幹施設でもありますので、初期研修修了後、シームレスに当院内科で専門医研修が行えるのも利点かと思います。実際に、当院総合診療内科コース修了後、これまでも多くの先生方が、そのまま当院で内科専門医研修に進まれています。その実績は、我々指導医にとっては大変喜ばしく、当院の財産だと思っています。
よい初期研修のためにプログラムとして必要な要素は、
の4つだと思っています。すべてを兼ね備えている(と自負している)当院の総合診療内科コースのプログラムにぜひ参加していただき、一緒に成長していきましょう!
※選択科目(小児・成育系)は小児科、産婦人科、新生児科(NICU)から選択
当院での研修をお考えいただいている皆さんはじめまして。小児・成育医療コースプログラム責任者の西村陽と申します。小児科・新生児科部長として当院に勤務しながら、日々初期研修医の皆さんと接することで、逆に勉強の機会を得ることができ、大変な刺激をいただいております。
現在、当院の小児科・新生児科は総勢20数名おりまして、また、産婦人科も10名ほどの医師が在籍しており、私は総合周産期母子医療センター長としても統括しております。
小児・成育医療コースの特徴として、初年度に小児科・新生児科または産婦人科に、いわゆる”Early Exposure”として研修ができることです。さらに当院には、小児疾患においてあらゆるスペシャリスト、教育の情熱に溢れる指導医が多数存在し、充実した小児科・新生児科研修ができると確信しています。また、産婦人科においても同様に教育マインドに満ち満ちた先生方が多数おられ、魅力ある産婦人科研修ができるものと考えます。さらに、新生児科と産婦人科は週に1回のカンファレンスを通して顔の見える関係性を構築し、密なコミュニケーションをとりながら、シームレスで高度な周産期診療を提供すべく努力しております。こういったチーム医療の実際を現場での診療に参加することで研修医の先生方には是非とも学びとっていただきたいと考えております。
将来、小児科医、新生児科医、産婦人科医になって、小児・周産期医療を担う人材になってくれる先生方のご応募を心からお待ち申し上げます。
魅力ある病院?
外科系の医師にとって魅力ある病院ってなんでしょう?
外科医として当院に長年勤務してきた私にとって魅力ある病院と感じた点を述べたいと思います。
最近では、ロボット支援下手術が当たり前の世の中になってきましたが、当院はこの厳しい医療情勢の中で、新しくロボット手術専用の手術室を2室増室し、ロボット手術センターを開設しました。
外科医にとって頼もしく思える瞬間は、緊急時や治療上の合併症を併発した時に、医師、コメディカルを含めたチームのメンバー達が適切かつ迅速に協力しながら対応してくれている姿を目の当たりにする時です。そんな時、私はより一層、気持ちを昂らせて手術に立ち向かってきました。
豊富な症例、希少な症例、チャレンジングな症例、それらの症例に立ち向かうべく、日頃からレベルに応じた技術習得のチャンス、交流があります。このことは、常に外科医としてのモチベーションを維持、向上する原動力となってきました。
研修医の皆さんには、2年間職場を共にする仲間達だけの空間(研修医室)があります。そしてコメディカル、診療科の先生方と交流する機会も豊富に提供しています。さらに、研修医の先生にとって頼もしい経験豊富な若手の医師が、チューター(メンター)担当となって指導する体制があります。(チューター制度参照)
私たちは、未来に外科系診療科のスタッフとして私たちの仲間になる人材の育成を考え、この外科系コースを設立をしています。われわれ外科医の仲間にぜひ加わってください。ともに、切磋琢磨していきましょう!
1年目研修医が、できる限りスムーズに、安心して研修に取り組めるよう、研修開始の2カ月間は、2年目研修医とセットでローテートを回ります。そこで、カルテ記載やカルテ指示の方法、病棟業務などの指導を受けます。また、当直導入時期である4月の副直においては、先輩研修医からマンツーマンの指導を受けられる体制を整えています。
外科コースでは、2年間の初期研修で、外科系の当直業務を行う際に困らないファーストタッチ、初療の技術を獲得することを念頭にチューター制度を設けています。気管切開や脱臼整復、緊急開腹手術などの専門的な手技や興味のある手術がある際に、他の診療科のローテ中もチューターの先生に調整していただくことで貴重な症例を逃すことなく経験を積むことができます。具体的には下記のような研修を想定しています。
その他には、チューターは研修医のメンターとして、精神的なケアや進路相談も行います。また、学会発表、臨床研究の指導なども可能です。ぜひ積極的にこの制度を利用して実り多い研修にしてください。
当院は、医師の臨床研修指定病院として今後求められるNPO法人卒後臨床研修評価機(略称JCEP)による第三者評価を受審し、 協力研修施設の先生方のご協力をいただき、令和4年3月1日付で認定を受けました。
当院では今回の受審の準備の中で「初期臨床研修プログラム」を大きく改訂しました。「臨床研修の手引き」を新規作成して研修システムの整理と明文化を行い 、指導医や指導者の役割や位置づけを明確にしました。また、研修医の評価方法もWEBシステムを取り入れて整備しました。 これまで、独自にレベルアップしてきた初期研修システムを全国標準の形式に合わせ、さらに一歩改善することができたと思っています。
一方で、「インシデント・レポート記載」など医療安全教育への取り組み、「一般外来研修」や「研修医のサポート体制」の一層の充実、 「研修修了者への配慮」や「臨床研修指導医のより積極的な育成」などの課題も明らかになりました。
今後も、病院が一丸となって、臨床研修のさらなるレベルアップに取り組んでいきます。
男性9名 女性5名
京都府立医科大学、奈良県立医科大学、大阪医科大学、滋賀医科大学、東邦大学、名古屋大学、兵庫医科大学、和歌山県立医科大学
男性10名 女性4名
京都府立医科大学、福井大学、大阪医科大学、岐阜大学、滋賀医科大学、鳥取大学
男性9名 女性5名
京都府立医科大学、岡山大学、関西医科大学、岐阜大学、徳島大学、鳥取大学、弘前大学
男性9名 女性5名
京都府立医科大学、大阪医科薬科大学、神戸大学、滋賀医科大学、島根大学、和歌山県立医科大学
男性9名 女性5名
京都府立医科大学、滋賀医科大学、金沢大学、岐阜大学、神戸大学、山形大学
数多くの方が当院で後期研修医として活躍しています!!
私は総合診療内科コースに所属しています。私からはコースのおすすめポイントを1点、病院のおすすめポイントを2点紹介したいと思います。
まずコースのおすすめポイントですが、当コースでは1年目にほとんどすべての内科をローテートできます。先生方も熱心に教育して下さり、様々な専門的な知識を吸収することができます。幅広い分野で身につけた知識や技術は内科医として研鑽を積む上での土台になると考えております。
次に病院のおすすめポイントを2点紹介します。1点目は救急対応で様々な疾患の初期対応を経験できる点です。当院は多岐にわたる主訴の患者さんが来院されます。研修医がほとんどの症例のfirst touchを行うため、診療を通じて考え方や治療を実践的に学ぶことができます。
2点目は、互いに助け合い刺激しあえる仲間の存在です。真面目で勉強熱心な同期が多く、息抜きするときは全力で楽しみオンオフを切り替えながら、仲良く楽しく研修医生活を送っております。
当院の雰囲気を味わうためにも、是非一度病院見学にお越しください。お待ちしています。
初めまして、小児・成育コースの濵嶋と申します。目を通してくださりありがとうございます。簡単ですが当コースの特徴を2つ紹介をしたいと思います。
1つ目の特徴は、1年目の早い時期から小児科と産婦人科をローテできることです。これらの科は2年目の後半にローテすることも多いため、1年目で回ると専門科を決めるまでに雰囲気を知ることができます。私も一年目で小児科を回り働くイメージが湧いたので、小児への気持ちが固まりました。
2つ目の特徴は、NICUも1年目から回れることです。当院のNICUは関西有数で、今年から病棟が新しくなり更に大きくなりました。新生児医療は一般小児科とは異なる魅力が多い領域です。当コースでは1年目からNICUを1ヶ月ローテでき、新生児の病態生理について解像度高く学ぶことができます。
他にも沢山魅力があります。気になる方は是非一度当院に見学に来ていただき、雰囲気を知ってみてください!
総合診療外科コースの芝田伊武希と申します。当院外科コースの魅力をお伝えしていきます!
1点目は診療科と症例の豊富さです。当院は病床数600床以上を有する基幹病院であり、一般外科からマイナー外科まで数多くの診療科をローテーションする事が可能です。どの科の先生方も熱心に指導してくださり、診察や手技なども積極的にさせてもらえます。
2点目はチューター制度です。希望する科の先生にチューターとしてサポートしていただく事ができ、専門性の高い手技や珍しい手術などがあるときに、ローテを調整して参加する事が可能です。
同期は勉強熱心で、やる気に満ち溢れている研修医が多く、常に刺激がもらえます。時にご飯を食べに行ったり、旅行に行ったりと研修生活を楽しんでいます。
是非一度見学に来て下さい!
© 2025 Japanese Red Cross Kyoto Daiichi Hospital.